本記事では、横浜マラソンの公開データを基に、大会の規模、参加者の完走率、タイム分布などを数字で解説します。ご自身の目標設定やレースプランを検討する際の参考情報としてご活用ください。
目次
1. 大会規模と完走率の動向
まず、大会の全体像を把握するため、フルマラソン部門の出走者数と完走率のデータを見ていきます。
■ 完走率
フルマラソンの制限時間は6時間30分です。近年の完走率は以下の通り、各年で91%を超えています。
| 開催年 | 完走率 (%) |
|---|---|
| 2018年 | 92.0% |
| 2019年 | 93.7% |
| 2022年 | 92.1% |
| 2023年 | 94.2% |
| 2024年 | 91.3% |
■ 出走者数の推移
パンデミック以前は約26,000人規模でしたが、再開後の2022年以降は約17,000人~18,000人規模で推移しています。
| 開催年 | フルマラソン出走者数 (人) |
|---|---|
| 2018年 | 26,778 |
| 2019年 | 26,892 |
| 2022年 | 17,879 |
| 2023年 | 16,992 |
| 2024年 | 17,803 |
2. トップランナーの記録水準
大会の競技レベルを知る指標として、上位選手の記録を紹介します。
■ 優勝タイムと大会記録
男子 大会記録: 2時間21分09秒
女子 大会記録: 2時間49分22秒
男女ともに優勝タイムは向上傾向にあり、近年、大会記録が更新されています。
| 開催年 | 男子優勝タイム | 女子優勝タイム |
|---|---|---|
| 2022年 | 2:24:00 | 2:57:02 |
| 2023年 | 2:23:24 | 2:51:53 |
| 2024年 | 2:21:09 | 2:49:22 |
3. 市民ランナーのタイム分布
参加者の大半を占める市民ランナーの完走タイムについて、公開情報から推定される分布を解説します。
■ 全体の傾向
- 全国的なフルマラソン平均タイム(男性4時間36分、女性5時間5分)が一つの目安となります。
- 「サブ3.5」(3時間30分切り)や「サブ4」(4時間切り)を達成するランナーは相当数存在します。
- 最もランナーが集中する「ボリュームゾーン」は、4時間00分~5時間30分の範囲にあると推定されます。
- 5時間以上をかけて完走するランナーも多数参加しており、幅広いペースの参加者がいることが想定されます。
4. 性別・年代別のデータ
パフォーマンスの傾向を性別・年代別に見ると、以下の特徴があります。
■ 完走率の男女差
データ上、男子に比べて女子の完走率が数ポイント低い傾向が見られます。
(例:2022年大会 男子 92.9% / 女子 88.1%)
■ 年代別の記録
年齢とパフォーマンスの関係では、次のような事例が報告されています。
- 男子:トップレベルの記録は20代の選手によるものが多い傾向にあります。一方で、70代で3時間26分台、80代で4時間11分台の記録も出ています。
- 女子:優勝者が必ずしも若い世代とは限らず、40代の選手が20代や30代の選手を上回る記録で優勝した事例があります。
※最高齢完走者記録として、83歳男性(4時間25分台)、76歳女性(5時間16分台)といったデータも存在します。
まとめ
本記事で紹介したデータが、横浜マラソンへの参加を検討されている方々にとって、有益な情報となれば幸いです。ご自身の目標設定やレース当日の戦略立案にお役立てください。